【本】元アルマーニ馬場さんの「職場改革で実現する 介護業界の人材獲得戦略」
元アルマーニ馬場さんから本を出したとご連絡をいただいたので整理。
意識化された介護をもとにホスピタリティを高めることで、 「プライド」と「クリエイティビティ」を介護労働にもたらすことができるという内容。
アルマーニと介護労働の違い
アルマーニにできているのだから、同じサービス業である介護でも同じようなアウトカムが得られるのではないかというのが著者の仮説です。
介護労働を取り巻く外部環境
①2025年の労働力人口
- 6310万人(2013年より▲367万人)
- 各産業・企業間での人材の取り合いは激化
- このまま人材確保の見込みが立たないと、一般労働者の仕事と介護の両立に影響が出る。(経済的損失)
②高齢者に介護が必要となる原因
- 国民生活基礎調査より(P33)
- 1位脳卒中、2位認知症、3位高齢による衰弱
- 認知症の人のケアをどれだけスムーズにできるかで現場の負担が軽減される(ユマニチュードなどに期待)
人材獲得を阻害する3つの要因
②、③については各事業者でコントロールが可能。 ①については業界全体で国へ要望していかないといけない。
①行政・制度
- 介護報酬の引き下げにより給与のアップが難しい
②職場環境
③年齢
ホスピタリティを高めるには?
- ホスピタリティ=お節介
- お節介護の実践(1人1人の背景や事情に合わせ自らできることでその時もっとも喜んでもらえることを考え実践する)
- そのためにできること/できないことの理解、介護サービスに対する知識と経験の獲得
- 意識化された中で介護の仕事を見つめる(無意識・反射的な介護をしない)
- 感情労働としての賃金、やさしさ、おもいやりだけではない「奥深さ」の発信を介護職自身が実行する
- 介護施設は、地域に溶け込むおもてないの場、交流を生み出すところという再定義
人材のターゲット
- 地方にこもる若者
- 外国人介護士(技術移転>人材確保であること)
「意識化された」というところが、いろいろな意味で肝になりそうです。 介護職の専門性はアセスメントであるということを改めて示していますね。